2018.06.06 10:02|
ぼくは何も考えてない。ぼくは、何も何もできない。頑張って、モールス信号を覚えたって、まだ、空は燃えている - 。終戦の日の朝、19歳のぼくは東京から故郷・広島へ向かう。通信兵としての任務は戦場の過酷さからは程遠く、故郷の悲劇からも断絶され、ただ虚しく時代に流されて生きるばかりだった。淡々と、だがありありと「あの戦争」が甦る。(新潮文庫解説より)

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2018.05.31 14:55|
著者 : 梨木香歩
岩波書店
発売日 : 2014-04-10
昭和の初め,人文地理学の研究者,秋野は南九州の離島へ赴く.かつて修験道の霊山があったその島は,豊かで変化に富んだ自然の中に,無残にかき消された人びとの祈りの跡を抱いて,秋野を惹きつけた.そして,地図に残された「海うそ」という言葉に導かれ,彼は島をひたすら歩き,調査に打ち込む――.50年後,秋野は不思議な縁で,再び島を訪れる.
 愛する人びとの死,アジア・太平洋戦争の破局,経済大国化の下で進む強引な開発…….いくつもの喪失を超えて,秋野が辿り着いた真実とは

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2018.05.26 14:57|
著者 : 舟橋聖一
祥伝社
発売日 : 2007-04-01
出身地が鹿児島なので、幕末を扱った小説となると薩長の視点から見てしまう事が多かった。ところが、今回は彦根藩主・井伊直弼。日本史では悪人として描かれ学習した記憶がある。大老となり不平等な日米通商条約を結び尊皇派志士らを多数投獄して処刑する安政の大獄を引き起こすからか、桜田門外で襲撃されても自業自得とばかり思っていた。
直弼は十四男だったので藩主となることはないと、政治から遠ざかり埋木舎(うもれぎのや)と自ら名付けた邸宅で世捨て人のように暮らしていた。気楽に書を読み歌を詠み茶人としても大成したという。
ところが思いがけず彦根藩主に祭り上げられ出府していくことになる。「人間はおのれの意思通りに歩いているつもりでも、いつのまにか時代の潮に行く手を決められてしまう」と言葉を残して~。その後、大老となり幕末の激流に呑み込まれ奔騰される運命をたどる。
当時の世情から遅かれ早かれ誰かが開国をしなければならなかっただろう。たまたま直弼に白羽の矢が立ったと同情したくなった。武士よりも文人だった生い立ちを知れば知るほど、安政の大獄を断行した彼の胸中を思わずにいられない。
ハリスが箱根関所を越える時の侍とのかけひきの様子や、ペリー艦隊からスパークリングワイン、アメリカの歴史書などの土産を、家来たちが気味わるく海中に捨てたりする記録も興味深かった。
自分の国の歴史を知っているようで知らないことがあまりに多過ぎる。知識でなく点数を取るために勉強していたかを思うと唖然とする。悔しさが募る。
2018.05.06 14:46|
著者 : 宮崎誉子
新潮社
発売日 : 2018-02-27

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2018.05.04 16:14|
著者 : 中島京子
文藝春秋
発売日 : 2018-03-09

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