2012.05.30 15:50|
以前「映画の神様がいるんですね」と宵乃さんからコメントをもらい、「山の神様は知っていたけど、映画の神様も存在するなんて」と返信した覚えがあります。もしかするとこの本のことだったでしょうか?

 
39歳独身の歩は突然会社を辞めるが、折しも趣味は映画とギャンブルという父が倒れ、多額の借金が発覚した。ある日、父が雑誌「映友」に歩の文章を投稿したのをきっかけに歩は編集部に採用され、ひょんなことから父の映画ブログをスタートさせることに。“映画の神様”が壊れかけた家族を救う、奇跡の物語
 
 
暗闇の中にエンドロールが流れている。
観るたびに思う。映画は旅なのだと。
幕開けとともに一瞬にして観るものを別世界へ連れ出してしまう。エンドロールは旅の終着駅。訪れた先々を、出逢った人々を懐かしむ追想の場所だ。だから長くたっていい。それだけじっくりと思い出に浸れるのだから。
 
こんな書き出しで始まる小説の世界にあっという間に引き込まれ一日で読み終えてしまいました。本の中に登場する映画はほとんど観ていて、ああ映画好きで良かった、だから止められないのよねと心から思わせる本でした。
シネコンでかかる最近の映画についていけなかったり、安価を狙いDVDになるのを待ってレンタルしたりで、足が遠のいてしまっていました。劇場で観るのとは全然違うと分かっているのだけど・・・。当地にもマイナーな映画を上映してがんばっているセントラル劇場が残っています。ここが消えると寂しくなるのは私たち映画ファン。健気な女社長さんにも長くご無沙汰しているし、近々行ってみよう。
 
本自体はかなり甘い構成だという感想はぬぐえませんが、映画好きだったら許せるかな。
 
2012.05.24 12:16|
カーターは、もはやバスケを教えるためだけに雇われたコーチではなかった。自分のリスクを侵してまでも、彼らに未来を与え、学校や地域の無理解と闘った指導者だったと思う。狭量な保護者や高校の教師以上に、息子同様リッチモンドの彼らを愛していたのだろう。決して多くはないが、必ずどこかに傑出した指導者が現われるものだ。そして、めぐり合わせで彼らの指導を受けることができた子供たちは何てラッキーなことだろうか。カーターは、ラストで「もう私は君たちに教えられない。君らは4ヵ月で子供ではなく大人になったから」と語りかけたが、あなたの高潔な人柄が彼らを高みまで導いたのだ。

観始めは、アメリカの弱小高校バスケットボールチームに、かつての名選手がコーチとして赴任し、厳しい指導の元に強くなっていくという、ありがちな話しかなと思って観ていた。ところが、カーターはバスケで強くなるだけではだめだと、バスケと関係のない学業での成績向上と規律ある生活態度を守らせる契約を結ばせる。
カーターは、ニガーという言葉も容赦しない。「アフリカ系アメリカンの君たちが使うから、白人がその言葉でお前たちを蔑むのだ」と、ニガーを禁止させる。こういった差別用語に関する敏感な指導にも心打たれた。
文武両道を説き始めるあたりから、「スポ根」とは少し毛色が違う作品に感じられ始めた。息子のダミアンが反対を押し切って、父の率いるバスケ部で指導を受けるために転校するという件は、実話に基づいた映画なのでなお更驚かされた。息子は父親から信念を貫く気概を譲られている。
日本に住む私たちは、保護者や学校の考え方はまったく理解できないが、アメリカで12番目に最悪な都市と言われるほど治安が悪いリッチモンドが舞台となれば、紛れもない現実なのだろう。バックに流れるヒップホップの音楽はやたらとうるさく、ヤクを売っている子供たちの姿など目を背けたくなる。黒人の貧困層が多く住み、ほとんどは低学歴で就職することもできず犯罪に走るケースとい劣悪な環境の中で、プロバスケット選手になれることは凄い事なのだ。
ティモが唱えた印象的な詩は、ネルソン・マンデラ氏が大統領就任演説で引用したマリアン・ウィリアムソンの詩だった。
全文を紹介したい。
 
私たちの最も深刻な恐れは自分の力が足りないということではない。
私たちの最も深刻な恐れは 自分に力がありすぎるということだ。
私たちが一番おびえているのは 自分の光であって闇ではない。
私達は自問する。
この自分に輝かしく、華麗で、有能ですばらしい人間である資格などあるのだろうか、と。
だが実際にはそういう人間であって当然ではないか。
あなたはこの宇宙が生んだ子供だ。
卑小な人間を演じていても世の中の役に立たない。
周りに不安を抱かせないように縮こまって生きていたら誰にも光を与えられない。
私たちは宇宙の栄光を明らかにするために生まれる。
そしてその栄光は私たちの中にある。
一部の人の中にあるのではなく、全ての人の中にある。
そして私たちが自分を光り輝かせるとき
私達は知らず知らずのうちに、ほかの人にも同じことを許している。
そして私たちが自分自身の恐れから解放されるとき
私たちの存在はおのずと他の人をも解放する
 
州大会で惜しくも負けて敗退した幕切れは良かった。練習をしなかったのだから負けは当然で、勝利者として大学に進学しプロになれても続く道の危ういことは、彼らの前を行った先輩らが見せている。両方とも得られることはまずあり得ない。優勝はできなかったが、練習を中止して遅れた学業を取り戻し成績をあげた事で奨学金をもらえ大学進学を果たせたのだ。彼らは自分たちが光り輝やく道を歩いている。
これほど大きな栄光があるだろうか!

ブログでロードショーのおかげで知ることができた作品でした。
今回も参加して良かったよ
 
 
 
2012.05.17 16:35|
今月のブログDEロードショーの作品「コーチ・カーター」をレンタルゲット!
サミュエル・L・ジャクソンが出演しているとは知らなかった!
スポーツの監督物なのでアチさんもたぶん観るだろう。
楽しみにしてスタンバイ中
午前中は明日の「七つ星」のメニューをこまかく煮つめる作業をし、合い間を縫ってレンタル店まで急ぎ足で往復、そのまま明日の材料となる鯛とイサキの切り身を見繕うために買出しに出る。
帰ると昨年転居したTさんのおばあちゃんが私を訪ねてきたと、お隣さんから聞いた。彼女はご主人を亡くされ我が家の真向かいに独り住まいとなり、何かとお世話をしてきたのだが、結局老人ホームで暮らすことを選ばれた。
近所に住む弟嫁さんの家にいらっしゃるだろうと訪ねてみると、案の定まだ帰っていなかった。皆に逢いたくてはるばる隣市から六千円のタクシー代を払い来られたそうだ。
顔色も良く痩せていたお顔もふっくらとなられて、上手に新しい環境にとけ込まれたようだ。亡くなられたご主人もきっと喜んでいらっしゃるにちがいない。
 
今日は“ケンとメリー ~愛と風のように~”を聴きたい日
 
 
 
 
 
2012.05.10 21:15|
再見でした。初見は年老いたローズが出てくる構成にすっきりしないと不満があって、映画に没頭することができなかった。初回は劇場で観ているのだから、DVDで観た今回よりずっと迫力もあったはずなのに・・・。1997年作だから15年の月日が流れている。私が年齢を重ね、年老いたローズを演ずるG・スチュアートの気持ちを理解できるようになったということだろうか。ケイト・ウィンスレットははじけ過ぎたらついていけない女優さんだが、これぐらいの強かさだったら好感が持てる。
凍れる海にジャックが沈んで行くのを見て一時は絶望に追い込まれるが、ジャックとの約束を守ろうとローズがホイッスルを吹いて救命ボートを呼ぶシーンが心に刻まれた。
ジヤックが「ローズ、僕と約束をして。君はおばあさんになるまで生きて、子供をたくさん生んで幸せになって欲しい」。ハイティーンの若者がそうそういえる言葉ではない。かっこいい!
キャシー・ベイツのファンで追っかけていたのも思い出した。
最近では劇場で3Dも公開されているのですね。
 
短歌に生き、64歳で亡くなられた河野裕子さんという芯の強い歌人が居るのですが、彼女が若い頃に詠んだ中に意外な1首があります。

☆たとえば君 ガサッと落ち葉すくふやうに私をさらっていってくれぬか

こんな女心って誰しも秘かに持っているものじゃないだろうか。
見せなかったけれど私にはありました。(は、は、は)
 
 
 
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