2014.09.29 13:41|

 

 
(上記は宵乃さんが描かれたイラストです。このイラストが私の感想を語ってくれているようでしたので、了解をもらって頂きました。ジャッカルが林でオーダーメイドした銃を試し撃ちする時に使った標的ですが、これがまた何とも言えません。市場でスイカを買ってくり抜いた代物でした)
 
製作国 1973年イギリス/フランス
監督: フレッド・ジンネマン
 
蜂蜜をとかしたような9月の日曜日、昼下がりにぴったりの作品でした。
ジャッカルと云えば暗殺ものだよね。どことなくジャッカルの響きは懐かしい・・・
映画のスローな運びが快く、ソファーに寝転んで観た昔観たかった映画でした。
 暗殺を扱った映画なのに牧歌的な雰囲気!
当時観ていたらもっとはらはらどきどきさせられたかもしれない。それでも殺し屋家業のジャッカルがプロに徹していたのは見応えがありました。髪を染めたり、亡き人にすり替わったり、銃までプロに注文。出来上がった銃を工具で微調整するところなんかくすっと笑いたくなりました。理由は私がパソコンと携帯がある時代を知っているから。そのギャップ感はぬぐえない。それらがない時代の殺し屋は職人気質でその技に感服させられます。追う刑事側も記録や紙でわり出し、後手後手に回りながらも捜査をしていく手腕は見事というよりのんびりとしていて楽しい。最後に仕留めたのが信じがたく「お疲れ様でした」と言ってあげたいような~。
ジャッカルの身元が分からなかったのは秀逸でした。
疑問なのは製作国がアメリカなのか、それともイギリス/フランス ?
ドゴール暗殺を阻止する、フランス警察との攻防だからフランス語は欠かせないのでは!
 
2014.09.26 16:23|

キューバのグアンタナモ米海軍基地で、海兵隊員ウィリアム・T・サンティアゴ一等兵が就寝中に襲われて死んだ。犯人は同部隊のダウニー一等兵とドーソン兵長だった。内部調査部のギャロウェイ少佐(デミ・ムーア)は、ハーバード出身キャフィー中尉(トム・クルーズ)を弁護士に立て事件を調査することになる。
二人の被告は上官のケンドリック中尉(キーファー・サザーランド)からコードRの命令を受けていた。サンティアゴは訓練に絶えかね、ドーソンによる不法発砲事件の情報提供と引き換えに、基地からの転籍を申し出ていた。それを知った最高指揮官ジェセップ大佐(ジャック・ニコルソン)は激怒しコードRを指示した。
 
やはりジャック・ニコルソンあってこその映画に思われた。彼の独特な風貌が軍人そのままのジェセップ大尉を彷彿とさせるていた。偉大な父の影で負けることを恐れ、才能がありながらも、法廷で戦うことをさけ事前に検察側との交渉で結果を出してきた弁護士キャフィー中尉。今回は同僚らに助けられ、権力への盲信そのままのジェセップ大佐を法廷へ引っ張り出す正攻法で争う。ラスト、法廷で2人が演じる熾烈な争いは真に迫り、ジェセップ大佐が自らコードRの発令を認めて正義の勝利をもぎ取った。
しかし、私には手放しで喜べず背筋が冷たくなった。戦争をやりたい人たちの論理が端的に表れた言葉の数々、短絡的な思考が単純明快に語られていてややもすれば引きずられそうになるほど、ある意味で説得性を持っていたから。
若造を演じるトム・クルーズの成長を描くにはもっと緻密な演技が欲しかった。バットを振り回してアイデアを導き倒せる相手ではない。デミ・ムーアが演じるギャロウェイ少佐は恋の対象にもなり得ず、ただ彼をたきつけた様にしか感じられない・・・。。彼を援護するサム・ワインバーグ中尉(ケヴィン・ポラック)はユニークな人柄ではあったが、甘ちゃん若造であるキャフィー中尉(トム・クルーズ)を奮い立たすまでには思えない。
この3人の陣営で高指揮官ジェセップ大佐を落とすにはあまりにも・・・。彼の狂気じみた権力への盲信を突いて追い込む戦略は、キャフィー中尉(トム)が若くて怖いもの知らずだったからもあるのだが・・・。
理知的な検事役のケヴィン・ベーコン、キーファー・サザーランドにも久しぶりに出会えたのは嬉しい
 
※今更ながら驚くグアンタナモ米海軍基地
1898年米西戦争で米軍が占領し米国の援助でスペインから独立したキューバ新政府はグァンタナモ基地の永久租借を認めたフガニスタンイラクで拘束された人の収容所としても使用されている。そのため、グァンタナモ収容所とも呼ばれているらしい。
 
2014.09.23 15:28|

2011年製作 監督三島有紀子
小さな2階建ロッジのパン屋が湖畔に開店した。夫の「水縞尚(みずしま なお)」が焼くパンと、妻の「りえ」が入れるおいしいコーヒーが自慢の店。店名は、りえがお気に入りの絵本「月とマーニ」にちなんで「カフェマーニ」。
 
クレジット・タイトルに出演者をそれぞれ夏の客、秋の客、冬の客としてあるのがgood。でも夏と秋の編までは美しい月と洞爺湖の風景で持たせてある程度で物足りない。それが冬の客として訪れた中村 嘉葎雄と渡辺美佐子の演じる坂本夫婦で一転した。おとぎ話に現実が割り込んで物語が締まってきたようで引き込まれる。
渡辺美佐子演じる妻のアヤが御飯しか食べなかったのにパンを初めてほお張ったシーンの迫力はさすがと言わざるを得ない。パンの美味しさを初めて知った妻を見せつけられ、夫は驚くと同時にまだまだ生きる余地を見出し自殺を思いとどまり、しばらく滞在して戻ってゆく。
妻の死を告げた手紙に「人は最後の最後まで変化し続けることを初めて気づきました」と結ばれていたのは深く刻まれた。
カンパーニュのもともとの語源は、カンパニオン“でパンを分け合う人たち、つまり〝仲間”という意味合いになるらしい。仲間は家族の原点で家族は仲間のはじまりだっただなんて!
この映画は尻上がりに観客を掴む戦略だったのか。
エンディングに流れてきた主題歌が素晴らしかった。何てことはない、三島有紀子監督はこの「ひとつだけ」の主題歌にインスパイア-されて脚本に書き下ろしたということだった。今までは良さを感じられなかった2人のコラボレーションに聞き入った。
 
     
 
🎶欲しいものは たくさんあるの きらめく星くずの指輪 寄せる波で組み立てた椅子 世界中の花 集めつくる オーデコロン けれども今気がついたこと とっても大切なこと 欲しいものはただひとつ♪
 

 
2014.09.19 12:37|

2001年アメリカ作
 
映画の中で、幾度かロボットを指して ”real”を用いて「Is it real?」と語られたセリフは胸が痛んだ。
本物って、真実っていったい何だろう?
デイビッドの哀しげな眼ー。ロボットの表情とは思えないほどのまなざしは人間以上に愛を欲していた。ある意味で、人間に似せて造られたデイビッドは人を超えてしまったのかもしれない。人は成長して両親に反発する時期も迎え相応の愛を確立していけるが、デイビッドには6歳のままで(ラストで誕生日を祝うシーンにケーキの上に蝋燭が6、7本立っていた)永遠の愛がプログラミングされたまま止まってしまった。
彼を造ったホビー教授を恨まずにいられない。ホビー教授は亡き息子を追い求めてデイビッドを生む。引き換えに、デイビッドは人間になりたいという途方もない夢を抱き、2000年もさすらうことになる。冒頭、人工知能を持ったロボット開発に疑問視されたにも関わらず暴走してしまったホビー教授。デイビッドとホビーが欲したものは有り得ないものだった。不変とか永遠もしくは絶対的な愛は無くて当たり前。あると仮定されるならば悪用する時だろう。すべては諸行無常だろうと思っている。
2000年後の未来ロボットによってデイビッドの夢が叶いそうになる。一日限りでも彼はマミイと至福の時を選んだのに少し疑問が残った。
デイビッドが言ったセリフに2回出てきた言葉。それは「ぼくはスペシャルなんだ」「ママだけは特別でもしかするとそのまま生き返るかもしれない・・・」と希望をつないでいる。いたいけな子供がブルー・フェアリーに祈りながら奇跡を信じているようにも聞こえたが・・・。。
果たしてデイビッドは人間になれたのだろうか。
ラストのナレーションでは「デイビッドは生まれて初めて旅立った。夢の生まれたところへー」。彼に安らかな死が訪れたのは、奇跡ではなく未来ロボットがディビッドに贈ったロボットの安楽死だったのではないだろうか
でないと、生きている限り彼の魂は絶対的な幻の「母の愛」を探し続ける不毛な人生を送らねばならない。
その部分は解放されて少しだけほっとした。
母を慕うデイビッドは不憫だったけれど、不気味にも感じられ後味の悪い映画となった。長すぎて散漫になり疲労感が押し寄せた映画でした。
 
2014.09.17 18:03|

 
 
封切された当時ポスターが生々しくて全く観る気になれなかったけれど、「エクソシスト」のこともあるから新しい発見がありそうです。
およそ同年代の頃の作品じゃないかな??
いやあ、良かったです。
妙齢だった女優さんらも懐かしく拝見できました。
白石加代子さんはあの頃から凄味があったんだ。
夫がよその女に産ませた子供の”存在自体が許せなかった”という事だけでなく、正妻だった自分が生んだ里子に限って赤痣があり不憫でしかたがなかった・・・。
里子をもっと知りたく原作を読みたくなっています。
昔の同僚が「横溝正史は巧い作家だ」と褒めていたのに、 私は悪趣味だと手を出出しませんでした。。今再たのチャンス到来かもしれない。
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