セントラル・ステーション Central do Brasil

2013.07.09 13:42|
 
1998年ブラジル製作
98年ベルリン映画祭金熊賞(グランプリ)銀熊賞・主演女優賞(モンテネグロ)受賞。
 
リオの中央駅で代筆屋を営む中年女ドーラ(フェルナンダ・モンテネグロ)の所へ少年ジョズエ(ヴィニシウス・デ・オリヴェイラ)と母親がやって来た。だが父親への手紙を依頼した直後、母親が交通事故で急死。ドーラは行き場を失ったジョズエを家に連れ帰り、翌日彼を養子縁組斡旋所に売り渡した。しかしそこが臓器売買組織だと知って慌てて連れ戻し、住所を頼りに父親探しへ旅立つ。途中で無一文になりながらもジョズエの機転で切り抜け、父親の家にたどり着く。そこにはジョズエの腹違いの兄達が行方不明の父の帰りを待っていた。翌朝眠っているジョズエを残し、静かにドーラは立ち去る
 
ドーラ(フェルナンダ・モンテネグロ)は、昔教師だったというのは本当だろうかと思わせるほど、冒頭ではひどい女性に描かれている。客から預かった手紙をほとんど投函せずに捨ててしまうようなズルイ女。。客から問いただされても、ふてぶてしくごまかしてしまう。しかもテレビ欲しさにジョズエを売り飛ばしたりもしている。その彼女がジョズエと道中を伴にする間に、頑なだった彼女の気持ちも解きほぐされ微妙に変わっていく・・・。ドーラの型破りなふてぶてしさに、さほど悪感情を抱かないのは、映画中にも撮られているような、ブラジルの貧困が背景にあると察せられるから。
9歳の年の割りに利発なジョズエだって、ブラジルの情勢が決して良くないものから来ているのだろう。悪い環境で育まれる子供は早く大人にならされる。実際ヴィニシウス・デ・オリヴェイラは、靴磨き少年でオーディションで抜擢された。演技ではない風格が光っていた。
どんなラストが待っているのだろうかと心配したが、ヒューマンなラストにした監督に感謝したい。ロードムービは好きなジャンルー、中年女性と少年のコンビに裏切られずに本当に良かった。
 代筆業に寄って来る人々の表情が生き生きとしていました。相手に伝えたい溢れ出る感情が熱く伝わって来て、あらためて手紙の良さを思います。すれ違って帰省する父親のラストシーンなど、パソコンや携帯時代に生きている現代では失われてしまったシーンです。
 

 
宵乃さんが描いたイラストです。ドーラはジョズエがいつか自分を忘れるだろうと言いますが、絶対に彼は忘れないでしょう。
忘れるはずがないよ、ドーラ!

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