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日の名残り

2012.07.19 15:27|
最後までいらいらする映画でした。アンソニー・ホプキンス扮するスティーヴンが、なぜプライドもかき捨てて迫るミス・ケントンのラブコールをかわすのか理解できなかった。嫌っていたら分かるけれど、彼自身彼女に対する気持ちはあったはずなのに。気づく素振りさえ見せず、最後まで執事として接していたスティーヴンにはちっとも魅力なんかない!ダーリントン卿が招いた要人らから「君はどう思うかね」と質問されても「お答えできません」の一点張り。スティーヴンは自分の考えを持っていたはずだろうに、仕えるダーリントン卿の思想を信じて疑わなかった。執事としては立派な態度だろうが・・・。父親の死に対しても感情を抑えて仕事を優先しているのはロボットのようにしか、私には見えなかった。
20年ぶりにケントンから離婚をほのめかす手紙をもらい、有能なスタッフを迎えることができるかもと期待し、それ以上にある思いを募らせて彼は彼女と再会する。しかし孫が生まれるため仕事は手伝えないと断られた。そこでも彼はケントンの手を固く握りしめたまま彼女を見送る。
"The evening's the best part of the day." と本当にあなたは思っているのかと、胸ぐらつかまえて彼に聞きたいぐらい。後悔する彼が描かれていたらまだしも納得できるというもの。(原作ではスティーヴンでなく、居合わせた老人が彼にそう話しかけるらしい)

2人の恋の行く末にさじを投げた私に興味深かったのは、ダーリントン卿がカントリージェントルマンとして館で欧米各国の実力者を呼んで秘密に開かれる民間外交だった。
ダーリントン卿は高貴な貴族であり、欧州の平和を念願するが、それは宥和主義としてナチスに無批判なことで破滅する。最後の宴席でアメリカの政治家が「君たちはいわばアマチュアであり、リスクについて分かっていない。外交はプロに任せるべきだ。」と冷水を投げる。それに対してダーリントン卿は「プロとは権謀術数の古い外交であり、アマチュアは正義と善を基調とするものだ」と怒りをもって反論する。結局は理想主義のダーリントン卿のアマチュア外交はナチスの隠された牙で翻弄されてしまうのである。
政治は政治の舞台だけでなく裏でも取引されている。第2次世界大戦前後の不気味な雰囲気ー、私たち庶民の知らぬところで取引されているというのは怖い。今の世も変わっていないというのを教えられた点では買う映画でした。

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