映画「ある公爵夫人の生涯」

2012.06.13 16:41|
華やかなドレスのデザインからすると、
マリー・アントワネットが話題を集めていた同じ頃ではないだろうか。マリー・アントワネットほどではないが、隣国のイギリスにもデヴォンシャー公爵夫人なる女性が社交界をにぎわせていたのを知れて嬉しかった。映画は、その彼女の人生を子孫である故ダイアナ妃とだぶりながら描いてあるように思える。この一つ前に観た「遥か群集を離れて」もそうだが、一女性の生涯を追った作品は好きなジャンルだから、今回もついはまって観てしまった。
「公爵」という階級は貴族社会では最高位なので、伯爵家の長女だったジョージアナが嫁ぐのは超玉の輿だったということになる。
才気煥発とは云え、結婚当時ジョージアナは未だ17歳。デヴォンシャー公爵は年上に見受けられるし到底太刀打ちできる相手ではなかったのに・・・。結婚後ジョージアナは厳しい現実に直面する。公爵は特に愛情を示すこともなく、ただ「男子の後継者を生むこと」だけを彼女に望む。さらに愛人が産んだ幼い娘の世話をジョージアナに命じ、彼女が産んだ娘には何の興味も示そうとはしない。若い頃観ていたら、きっとこの男は何だと腹を立てただろう。でも、これだけの地位にあれば、後継者を生むことが優先されるのは(賛成している分けじゃない)当然のことのようにも思われる。シャーロット・ランプリング演じるジョージアナの母親だって、きっちり見抜いてこの縁談を進めたのだ。庶民の結婚も純粋に恋愛で結ばれることは難しかった時代だから、結婚に夢と理想を抱いていた10代の娘、ジョージアナのショックはさぞ深かっただろう。
 
私には、公爵との間柄よりも、夫を共有しながらエリザベスとジョージアナの不思議な友情の行く末が気がかりだった。社交界の華として人々の羨望を集めながらも孤独が募るジョージアナ。そんな時、彼女はエリザベスと出会い、友情を築くことで大きな心の慰めを得る。しかし、
代議士の演説にも鋭く切り返せる賢いジョージアナなのに、夫が彼女に興味をもっていると知りながら、どうして知り合って間もないエリザベスを自ら屋敷に住まわせてしまったのだろうか。お嬢様育ちだったから男女間のことに疎かったのかもしれないが、それだけにジョージアナの孤独が深かったのと、彼女を思う気持ちが強かったのだろう。
エリザベスは、子どもを取り戻すために公爵の力添えが必要だったし、取り返した後も住む家や庇護が必要だからデヴォンシャー公爵を受け入れるしかなかった。チャールズ・グレイとの恋を勧める場面は画策していたのではと勘ぐられるほど強かな一面も持っていた。ジョージアナとの友情の板ばさみになっていたのも本当だろう。そんなエリザベスが、ジョージアナがチャールズとの間の子供を産むために田舎に行く時、デヴォンシャー公爵に初めて「私はジョージアナに付き添います」と歯向かったのだ。子供と引き離される痛みを知り、また女の生涯を翻弄する男たちに憤慨し、恵まれたジョージアナに今までになかったほどの親しさを持ったのだろう。女同士の絆を強く感じ守ろうとしたエリザベスの真摯な気持ちが、終盤になってやっと伝わってきた。
ジョージアナは生まれた女の子にイライザと名づけている。(イライザはエリザベス  の短縮形)。二人の友情の証はジョージアナが死ぬ時にデヴォンシャー公爵の後妻にエリザベスを認めていることでも伺える。
愛憎が深くてもそこを超えれば強い連帯感が生まれるような気がした。
 そんな二人の女たちを霞ませるほどレイフ・ファインズの好演も光った。
 

 

 事実は小説よりも奇なり。
あれほど望まれて生まれた待望の息子のウィリアムは、6代目デヴォンシャー公爵とはなったけれど未婚のままで生涯を終え家系は断絶していました。 さてどうなったか。 7代目公爵位は5代目公爵の弟、初代バーリントン伯爵の孫息子へバトンタッチされていました。 ちなみにこの孫息子は、5代目公爵とジョージアナの長女とカーライル伯爵との娘を娶っていて、 8代目公爵、9代目公爵もその子供が継承しています。 結局長女がデヴォンシャー公爵家にとって大活躍したから何とも皮肉な話しです。  詳しくは下のサイトでご覧下さい
 
  

 紅茶の「アール・グレイ」は彼の名前から。
 
チャールズグレイは66歳でイギリスの首相となります。2人が出会った頃、彼は貴族ではなかったためジョージアナの母は目もくれなかった。しかしその後、彼の父親は男爵となり貴族の仲間入りを果たし伯爵となった。
ジョージアナの母に先見の明?あれば結ばれていたかもしれません!!!
彼はとっても紅茶好きでした。

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