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映画「クローンは故郷をめざす」

2012.01.20 16:36|
 

近未来の日本。そこではクローン技術が発達し、危険と隣り合わせの宇宙飛行士のために、クローン人間として再生させる研究が進められていた。不慮の事故で殉職した宇宙飛行士、高原耕平は事前の契約に従いクローン再生される。その事実を耕平の死と共に、初めて知らされた妻は混乱するばかり。しかし、完全に移植されるはずだった記憶は記憶障害を起こしており、覚えているのは幼い頃に川で溺れ死んだ双子の弟の記憶だけだった。トラウマに囚われたクローンの耕平は研究所を抜け出し、記憶の中の故郷を目指す。失敗だった第1のクローンは結果的に薬殺されてしまい、第2のクローンが再生された。
 
一人三役をこなした及川光博は不思議な魅力を放つ俳優だ。彼を含め母親役の石田えり、妻を演じた永作博美と研究所所長嶋田久作などキャスティングが良かった。
クローンを問題にしているので医学的観点や無機質な世界が描かれるのかと思っていたが、幼少だった頃に育った双子の弟と暮らした田舎の風景など叙情的で美しい。近未来はSF映画っぽくなりがちなのにアナログっぽい視点に共感を持てた。魂と肉体、生と死の物語を紡ぎ出すのに、双子の伏線とクローンを組み合わせて上手く使ってあると思った。私は、クローンが死んだ元の魂と「共鳴」するというのを否定することができない。
多少分かりづらいシーンもあったが、結末をみたい好奇心の方が勝って最後まで引張っていく。ラストシーンで、クローンの耕平の手に傷が甦ったのは、双子の昇の魂にも共鳴したということだろうか?続を作って欲しい。
 オススメ度◎

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