バグダッド・カフェ 完全版 その1

2015.07.27 18:47|


冒頭シーン、熱い砂漠地帯を旅しているというのに豊満な中年のドイツ人女性が堅苦しい黒いスーツをキチッと着込み、髪も結い上げ羽根飾りの付いた帽子までかぶっている。ジャスミンでした。たどり着いたさびれたモーテル兼カフェ兼ガソリンスタンド「バグダッド・カフェ」には、いらついている不機嫌な女主人のブレンダ。
ひぇーっと根をあげて観るのを止めたのはいつのことだっただろう?!
先の『バチカンで逢いましょう』を観て、マリアンネ・ゼーゲブレヒトの独特な雰囲気に興味をそそられ再挑戦したくなりました。

砂漠・給水塔・マジック・ブーメラン・Visionの絵(イメージ)・主題歌 Calling You・・・・これらが溶け合って、映画の中で大活躍する手品のようにマジックワールドに誘われてしまった感覚を覚えます。
頑ななブレンダの心を溶かしたものは「いないの」とつぶやいたジャスミンの言葉。ブレンダが「さっさと出て行け、遊ぶんなら自分の子供と遊べ!」と、ジャスミンを追い出そうとして発したセリフに対してでした。この描写にガツンとやられました。
イレズミ師の女デビーが、「調和(ハーモニー)がありすぎるよ」というせりふを残してバグダッド・カフェを立ち去ったのも解ります。
でも、ラストシーンで男性画家が「結婚してくれないか」とプロポーズしたのに対し「ブレンダと相談するわ」は、かなり不可解でした。
結婚にこりごりしたジャスミンが結婚という形態を取らずに暮らしたいとのだったら、遠回しに言う必要はありません。


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