年頭に相応しい映画「世界の果ての通学路」

2015.01.05 12:37|

 
地球上の異なる4つの地域で、数10キロの危険な道のりを経ての通学し、学校で学ぼうとする子どもたちの姿を追ったドキュメンタリー。ケニアの15キロメートルのサバンナを命がけで駆け抜けるジャクソン、360度見渡す限り誰もいないパタゴニア平原を、妹と一緒に馬に乗って通学するカルロス、モロッコの険しいアトラス山脈を越え、友だち3人と寄宿舎を目指すザヒラ、幼い弟たちに車椅子を押されながら、舗装されていない道を学校に向かうインドのサミュエルの4人に密着。子どもたちの学習に対する意欲の高さや、そんな子どもたちを支える家族の愛情を映し出していく。フランスのパスカル・プリッソン監督が手がけた
 


日本では大学が乱立しレジャーランド化され 、ここ2、3年進学率も減少ているらしいが、依然として50パーセントを保っている。欧米や日本などの先進国は、不登校やいじめが慢性化して教育事情は悪化しているように感じられる原因は豊かさだけではないと思えるのですが・・・。
それに引き換え、物を持たない貧しい彼らの生活。何て謙虚に日々の暮らしを営んでいるのだろう!
悪路を2時間近く費やして通学する子供たちにとって、きっと通学することも含めて学ぶことなんだろうと思わされます。例えば象の群れを回避して通る道を探しながら進むジャクソン兄妹や障がい者の兄を車いすに乗せて行く3兄弟など。毎日往復する長い通学で、単なる学問に偏らない生活のための知識をも学び取っていると思えました。困難な人生を除けて安全パイを与えるあまり生活力のない若者に育ってしまう先進国です。やむを得ず、危険を承知で毎朝彼らを送り出す家族、殊に両親の立場で観ると身につまされました。
 
通学路でのハプニングが凝り過ぎる嫌いも無くはないですが、命の危険を冒してまでも勉強に打ち込む世界の果ての通学路を行く子供たちの住環境を知らせるのは重要です。
子どもたち自身が、親の世代とは違い勉強できる時代に生まれて幸運だと話しているのに胸打たれます。自身を振り返ると、教育を受けるのは当然だと受け止めて来ました。戦中派の両親がまともな教育を受けられなかったと思いを馳せられなかった。両親の世代が自らの時代を語り継がなかった責任はあるでしょうが、そんなゆとりもなかったのでしょう。「私たちに比べあんた達は恵まれているのだから・・・」と、声高々に叫ばれて教育を押し付けられたような気がしないでもない。もっと上手に伝えてもらっていたら真剣に学んでいたかも。自信はありませんが(笑)。
年頭にふさわしく、子どもたちが与えてくれる希望やエネルギーに淑気を感じる作品でした。
 

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