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運び屋

2019.09.26 13:28|DVD


90歳になろうとするアール・ストーン(クリント・イーストウッド)は金もなく、ないがしろにした家族からも見放され、孤独な日々を送っていた。ある日、男から「車の運転さえすれば金をやる」と話を持ちかけられる。なんなく仕事をこなすが、それはメキシコ犯罪組織によるドラッグの運び屋。気ままな安全運転で大量のドラッグを運び出すが、麻薬取締局の捜査官(ブラッドリー・クーパー)の手が迫る……



植物好きな私は、主人公であるアールが退職後に百合栽培をやっていた設定に微笑ましく興味を持ったのですが・・・。全く予想を裏切られ、アールが「アド・アストラ」のロイ(ブラピ)の父親と重なりました。アールは一応妻の最期を看取り家族と関係修復したのだからロイの父親よりもましかなぁ、いやある意味ではアールの方が勝手すぎないかなど。ロイの父親は一見薄情に見えるけれど、仕事一本の人生をそれなりに貫いている姿を見せつけ、そのおかげで、ロイは解放され自律することができた。向かう相手が中途半端だったら切ることができないのではないかしら。

別の面からみると、アールの昔ながらの考えや細かいことは気にしない自由な行動が頼もしくもあり、彼に影響を受ける若い仲間などの麻薬を運ぶ道中はさながらロードムービーを観ているようで心地良くも感じられます。時代に乗り遅れ年老いたアールがとらわれない自由な発想で行動し、周囲を巻き込み人情や思いやりのある和やかな人間関係を築いていく件は、クリントイーストウッドの得意とする所。国や人種に関係なく世代間の差は万国共通だと思い至りました。

悪事に手を貸し法外な大金を手に入れる運び屋のアールは、娘の結婚式をすっぽかしたり女癖が悪かったりの歴々たる過去を持っていて、法まで犯しているのに何故か憎みきれないのです。やれやれと腕白坊主をみるような気持ちで甘やかしたくなる。それは、しがらみや世間体を気にして無難に生きている私たちが、アールの思うままの生き様に羨ましさを感じてしまうからかしら?


★奥さん役のダイアン・ウィーストが独特で印象に残りました。

★白黒のポスターやジャケットが効いている!


コメント

コメントをありがとうございました!

> 確かにこのアールって…いや、クリント・イーストウッドそのものがもう、憎みきれない腕白坊主という感じですよね。よく判ります。
> まあ、「いい年をして…」というのはあるにせよ、ある種の「男の子」なんですかねぇ…。

ある種の”ファンタジー”と考えたりもしました。

Re: No title

> 実際に自分の家族だったら、やっぱり腹立つと思うなー。

ここんところ、この手の主人公たちが登場するたびに思い悩みます(笑)

こんにちは

こんにちは。弊ブログにご訪問とコメントをくださりありがとうございました。
確かにこのアールって…いや、クリント・イーストウッドそのものがもう、憎みきれない腕白坊主という感じですよね。よく判ります。
まあ、「いい年をして…」というのはあるにせよ、ある種の「男の子」なんですかねぇ…。

No title

しずくさん、こんにちは
そうなのよねー、自分勝手というか、好きに生きて来て、その分奥さんや子供たちは淋しい思いや、ガッカリすることも多かったんだろうな・・と思います。
反感持たれてもしょうがないことやって生きてるんだけど、なぜか憎めないって思わせられる処がありますよね。

でもなー、映画だし、イーストウッドだしな・・・
実際に自分の家族だったら、やっぱり腹立つと思うなー。

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「運び屋」

長年家庭を顧みずに仕事…とそれにまつわる家族抜きの楽しみごと…を中心に生活してきた男。一人娘の行事や発表会はもとより彼女の再婚式にも出席することなく、勝手気ままに生きてきた。だが、熱心に取り組んできた百合栽培の仕事が時代の移り変わりと共に上手くいかなくなり、遂には農園を差し押さえられる事態になる。その時には、彼に残っていたものは何もなかった。金も居場所も、家族からの信頼も。そんな男アール・ス...

「運び屋」感想

ちょっと都合が良過ぎかな、とも思ったけど、面白かったです。3つ★半~4つ★
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