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意外な結末「闇に香る嘘」

2014.11.01 14:40|

 
 
27年間兄だと信じていた男は何者なのか?村上和久は孫に腎臓を移植しようとするが、検査の結果、適さないことが分かる。和久は兄の竜彦に移植を頼むが、検査さえも頑なに拒絶する兄の態度に違和感を覚える。中国残留孤児の兄が永住帰国をした際、既に失明していた和久は兄の顔を確認していない。竜彦は偽者なのではないか?全盲の和久が、兄の正体に迫るべく真相を追う―。第60回江戸川乱歩賞受賞。
 
嫌中韓が蔓延っている最近、ラストが衝撃的でとてもすがすがしく爽やかでした。主人公が視覚障がい者のために、小説全体が終始疑心暗鬼の暗いベールで覆われているような雰囲気で息苦しく読むのを止めたかったほど。でも、それだけにラストが晴れやか!棄てずに最後まで読み終えられ本当に良かった!
日本政府が何故満州国建設に躍起になっていたか、中国残留孤児問題などの社会問題が絡みあい内容の濃い作品でした。
ミステリー、随分遠ざかっていた間に進化していたんだとつくづく思わされるこの頃。
著者は乱歩賞に9回挑戦し5度目の最終候補となる本作で、還暦に念願の賞を射止めているのも凄い!
 

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