メルシィ!人生

2013.12.17 17:15|

2000年 フランス製作
                      監督 フランシス・ヴェベール
 
さえない経理マン、ピニョン氏は、妻と離婚し、17才の息子にもうざったがられ、会社では「いい人だけど、退屈よね」と言われている。そんな彼に、最悪の試練が訪れる。20年間真面目に務めてきた会社から、リストラされようとするのだった。絶望したピニョンはベランダから飛び降りようとするが、隣の老人に引き止められる。そして老人は、彼にリストラから逃れる為のあるアドヴァイスをするが、なんとそれは、自分はゲイだとカミング・アウトしろ、というものだった。
 
実はピニョンにアドバイスした老隣人は20年前にゲイという理由で職場を解雇されているのです。ゲイ差別を逆手にとるとは何とも奇想天外な策ですが、やはり時代の変遷があるのでしょうね。コンピュータで合成したそれらしき写真を匿名で会社に郵送。コンドームを主要製作している会社は、ゲイということでピニョンを解雇すれば、ゲイに対する差別だと糾弾されてしまう。大口顧客であるゲイたちから、差別的な会社だと思われては困る。
首をつなぐために嘘のカミング゙アウトをしたピニョンが、常識人の「退屈な男」から壁を破り個性的になっていく変わり様がコミカルに描かれながらも、核心を突いているように受け止められました。ピニョンがゲイらしき写真が社内に出回り、なるほど彼はそういえばそうらしい態度を取っていたと見る周囲の目は日常にも良くある事。違うレッテルを貼られ、それらしい人を演じなくても違う印象の人物になれるマジックも存在するのかなどなど。
とても豪華なキャストの顔ぶれらしい。主演のダニエル・オートゥイユの『橋の上の娘』なども観たくなりました。
原題はLe Placardだったので単純にポスターとか思っていたら、「クローゼット」の意味があっただなんて・・・。
 

 

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