舞台となる根室は雪が少なく(雪は暖気を保つので雪が降る地方がしのぎ易い)乾いた風が吹き付け竹林や柿の木がないと描写してあった。竹林がないなんて私には全く想像できない。私が生まれ育った九州では竹林が里山を荒らすという話は良く耳にする。それと同じように、温暖な地域で育った者の根性のなさから来るものなのか、両親が居てくれたからなのか分からないが、本書にあるような理不尽さには激しい憤りを感じた。
屯田兵の歴史も初めて知った。初期の頃、屯田兵は武士から募られ、最初に入植した屯田兵は後から入植した農家出身の屯田兵を見下し、差別感を露わに接している。
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